あけましておめでとうございます。いつもLOGIQUEのホームページをご覧いただきありがとうございます。
長らく入試問題の傾向等の記事が書けておらず、久々の更新になります。
今回は立命館守山中学校の一般入試の「国語」について、解説していきます。

過去の立守の記事でも一般入試の国語について簡単には触れていますが、今回はより詳しく掘り下げたいと思います。受験を検討されている方の参考になれば幸いです。

配点:120点 
時間:50分

大問1 漢字の読み書き 慣用句 ことわざ 四字熟語

大問2 論説文(説明的な文章)

大問3 物語文(小説)

全体としていえることとしては、文章が長く設問が多いので50分で解く内容としては非常に物量が多いということです。
120点満点になっているだけありますが、時間との勝負になるでしょう。

時間をかければ大して難しくないと感じるかもしれません。
最初は全体像をつかむために時間を計らなくても大丈夫ですが、ある程度実力がついたら、もしくは本番が迫ってきたら必ず時間を計って解くようにしてください。

大問2の小論文と大問3の物語文は時々逆になっていることがありますが、その場合も内容に大きな変化はありません。

大問1はシンプルな語彙問題です。語彙力がついていれば問題なく解ける内容です。練習すればするほど結果が出る単元です。
国語の文章を読むのが苦手な人・読み方が分からなくて文章問題に取り組めない!という人もここだけは取り組んでおきましょう。
シンプルな知識問題なので解説というものが難しいですが、何度も繰り返しノートを使って練習してほしいと思います。

配点は30点ほどあります。

大問2・大問3は文章読解です。これらには共通の特徴が2つあるので順に解説していきます。

大問2・大問3 共通の特徴① 書き抜き問題が多い

1つ目は、書き抜き問題が非常に多いことです。
「傍線部の内容を次のようにまとめました。」
「傍線部の内容について〇〇さんたちが話し合っています。」
といったように、傍線部付近が要約された内容や言い換えられた内容を読んで当てはまる言葉を読み取る問題が多くを占めます。

このような内容の問題の時は、本文と問題で言い換えられた文章を見比べて読み取る力が求められます。
立守の書き抜き問題は「問のA~Dに当てはまる言葉を本文中から抜き出して答えなさい」という形式が多く、内容が多いので1回で読み取ることは困難です。まずは1回読んで分からないのが当たり前だと思ってください。何度も傍線部付近と問の文章を読んで、見比べて、同じ内容を見つけ出してください。

一部の学校や塾の先生が「国語はとにかく文章を読むのが対策だ!と言いますが、本文の単純なスピードUPだけではなく、このような何回も読んで見比べる作業が必要な書き抜き問題でもそれは最重要事項と言えます。
文を読むのが苦手な人はまずは音読から始めてみよう。

大問2・大問3 共通の特徴② 文章がとても長い

2つめは文章がとても長いということです。長い時はとにかく長いです。公立に通う中学生に見せたらびっくりしていました。本文だけでも赤本の短くても3ページ、多い時は6ページになっているときもあります。単純な読む量だけでいえば高校受験に匹敵、それ以上の時もあります。

このような読む量が多い問題の時は、論説文では「筆者の主張」、物語文では「登場人物の感情」がつかめるかにかかっています。特に多く出題されている選択問題ではこれらを把握することが求められる問題が多いです。

国語の文章を読むことが得意な人は、長い文章でも自然とこれらを読み取れることが多いです。
多くの人は「まあ、なんとなくこの辺に書いてあることかな?」で70%くらいは当たる、というパターンでしょう。
苦手な人にとっては「文が長すぎてどこにヒントがあるのか分からない!」と感じ、読んだ時に感じたなんとなくの感覚と近い選択肢を選びがちです。

では「筆者の主張」「登場人物の感情」を読み取るためにどうすればよいかというと、これにはどの文章にも共通する明確なルールがあります。

このルールの見つけ方を詳しく説明したものが「7つの読解公式」、つまりLOGIQUEの体験授業の内容です。誘導があからさますぎるかもしれませんが、あまり体験授業の内容を無料でネットに書くわけにもいかないので、言える範囲の内容としては「国語の読解には明確なルールがある」ということです。

「なんとなく」「多分このへんじゃね?」「国語は運」ではなく、立命館守山中学校の国語の問題は明確なルールの元に解ける良問が大半です。

また立命館守山中学校の試験内容にはLOGIQUEの体験授業の内容の一部を応用したような問題が出題されることがあり、元から受験生を想定して作られた授業ではありますが、まさにぴったりの内容と言っていいと思います。

ここまで文章の長さを解説してきましたが、一方で文章自体は癖が少なく読みやすくなっています。流石に非受験生でも皆が理解できるといったレベルではありませんが、極端な難しい表現は少なく、標準レベルのテキストに載っているような語彙を知っていれば知っているほど得をする内容です。

一見問題数が多く、記述問題が多いようにも見えますが、自分で文を組み立てて書く問題よりも書き抜き問題(本文中の言葉をそのまま書きうつす問題)の方が比較的多いです。試験によっては同じくらいの時もありますが、そのようなときは語尾をちょっと変えるだけの難易度が低めパターンの組み立てて書く問題も出題されています。
そう考えると、単純に記述問題が多いからと言って長文を書く練習よりも優先すべき学習が多くあります。最後にまとめてみます。

① 語彙や熟語、漢字のトレーニング
  理由:大問1の内容。また大問2、3の文章を読むときにも意味が分かりやすくなる。
② 「筆者の主張」「登場人物の感情」を読み取るトレーニング
  理由:大問2、大問3の記号問題や一部の記述問題が解けるようになる
③ 繰り返し文章を読むトレーニング
  理由:大問2、大問3を速読できるようになる。書き抜き問題が解きやすくなる。
④ 自分で文章を組み立てて解くタイプの記述問題のトレーニング
  理由:配点が多く、苦手な人でも△狙いで解答すべき。但し出題数は他と比べて比較的少なめ

もちろん個人の実力や得意不得意によって優先すべき内容は異なることにご留意ください。例えば④の記述問題のトレーニングでも、「理由を答えなさい」と聞かれて「~から。」と解答するといった基礎の内容は優先してできなければいけません。人によっては上記①~④以外のことが重要になる場合ももちろんあります。

最終としては個人に合わせてやるべき内容は変わってきますが、立命館守山中学校の国語の一般試験の特徴をまとめると以上のようになります。
最後までご覧いただきありがとうございました。